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 しかしかれはぼくに答えなかった。ぼくの飛行機をよく見ながら、ゆっくりうなずいていた。
 「たしかにこれでは、あまり遠くから来るはずがない. . . 」
 そしてかれは長くつづく空想にふけった。それから、ぼくの描いた絵をポケットから取り出して、その宝物をじっと見つめつづけた。

 「ほかの星」の打ちあけ話を少し聞いて、ぼくがどれほど気がかりになったのか、きみたちには想像できるよね。だからぼくはそれについて、もっと詳しくわかろうとした。
 「きみはどこから来たの、ぼうや? 『ぼくのところ』って、それはどこ? ぼくの描いた羊をどこに連れていきたいの?」
 かれは黙って考えこんでからぼくに答えた。
 「きみのくれた箱がよかったのは、夜にそれが家の代わりになるからさ」
 「もちろんそうだ。きみがいい子なら、昼のあいだ羊をつなぐ綱もあげよう。そして杭もね」
 その提案はちいさな王子にはショックだったようだ。
 「羊をつなぐって? なんて変な考えだね!」
 「でもつながないと、羊はどこにでも行って迷っちゃうよ」
 するとぼくの友だちは、またはじけるように笑った。
 「でも羊はどこにでも行くってかい!」
 「どこにでも。自分の前をまっすぐに. . . 」
 そのときちいさな王子はまじめな顔をして言った。
 「問題ないよ。ぼくのところって、とってもちいさいから!」
 そして、たぶん少し悲しそうにして、かれはつけ加えた。
 「自分の前をまっすぐにって言っても、あまり遠くに行くことはできない. . . 」


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 こうしてぼくは二番目のとても重要なことを知った。それはかれの出身の星が一軒家よりも、ほんの少し大きいだけだったということだ!
 そのことでぼくはあまり驚かなかった。地球、木星、火星、金星のように名前のついた大きな惑星のほかに何百という

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